ファームダイレクト通信 第6号(2010.12.10)


ファームダイレクト通信 第6号です。

久々のファームダイレクト通信です!!
来年1月末からは、ファームダイレクト初の共同CSAが始まります。今までの「CSA」に対するサポートを、少し進化させた形でサポートをしていきたいなぁと考えています。そこで、今回のファームダイレクト通信は、原点に戻って「CSA」の目的について確認し、そこからサポートのあり方を再考してみようと思います。

日本では、神奈川県のなないろ畑農場さんや北海道の数軒がCSAを実践しています。今、先駆的にCSAを実施されている農園は、何故、CSAを維持できているのでしょうか?

実際に、青森大学でCSAを研究されている研究者の方とお会いして、お話を聞くうちに少しづつ整理できてきました。
CSAはコミュニティサポーテッドアグリカルチャーの略です。直訳すると、「地域社会が支える農業」という意味です。
本来のCSAは、消費者が「地域の農業(農地)を守るため」や「自分の食を守るため」という目的をもって、「近くの畑・農園で、実際に生産者や『農』に触れ合いながら、収穫された生産物を地域社会で消費する」という地産地消の仕組みの一つです。その為、生産者とそれを支持する地域のコミュニティとの間に、強力なかかわりあいとパートナー・シップが生まれ、地域社会を活性化させることにも繋がります。
生産者側からの働きかけだけで運営するのではなく、そのような目的意識を持った消費者(参加者)も一緒になって運営をするからこそ、CSAはより強固なものとなります。

但し、現状では、そのような目的意識を持って、その意識を日々の生活で実践している消費者というのは、ごくごく少数です。消費者がそのような目的意識を楽しみながら醸成することのできる仕組みが必要です。

そこで、やっぱり生産者側からの働きかけや CSAコーディネーターの働きかけでCSAを実施し、最初は、ただ新鮮なものが欲しい・農業体験をしたいというような単純な意識から消費者に参加してもらい、CSA期間を通じて、消費者が「地域の農業(農地)を守るため」や「自分の食を守るため」という継続的な目的意識を醸成できるような状況を作っていかないといけないなと感じました。

そういう意味で、昨年実施した60口のCSAは、少し消費者(参加者)をお客様扱いしすぎたかなと感じています。
もちろん、ぞんざいに扱うという意味ではなく、もう少し参加者にも主体性を感じてもらうべきだったと思います。なにもCSAに限った話でなく、地域社会や組織でも、主体性がなくなり始めるとうまくいかなくなります。

一見サービスを高めることは、消費者や参加者の為に思えるのですが、あまりにサービスをやり過ぎると、サービスを受ける側の参加意識や主体性がなくなり、完全に受け身の状態に置かれてしまいます。そうなると、「もっと、こうして欲しい」とか「これができていないのが悪い」みたいなことになり、サービスをする側(生産者)が、そのケアに一生懸命になってしまいます。
そうなると、CSAどころの話ではなくなってしまうのです。
本来のCSAを普及させるという意味では、その辺りのバランスも深く考えて、実施のサポートをしていかないといけないなと痛感しています。

今の日本や地域社会の閉塞感を打破する為には、アメリカや中国などの大国と競争して、物量や消費を増やしていくというのは、かなうはずがないし、現実的ではありません。もっと、地域社会や消費者(参加者)が主体性を持ち、日本独自の仕組みをつくり、こういったものがあるから世界から尊敬されるんだという文化をつくっていくことが大切だと思います。

世界に誇れる文化をつくるため、もう少し人間らしいライフスタイルや文化を回復するために、日本版CSAの普及活動を今後も続けていきたいと考えています。


(text by 谷野一朗)
CSAについてもっと深く知る


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